2025年現在、WEB制作会社やインハウスチームのほとんどが「生成AIを当たり前に使っている」状態になりました。 ChatGPT、Claude、Gemini、Grok、Midjourney、Stable Diffusion、Copilotなど、ツールは多岐にわたりますが、重要なのは「どの工程で、どのツールを、どう使っているか」です。
以下は、私たちの実際に現場で頻繁に使われている具体的な活用シーンです。
1. 企画・ディレクション段階
競合分析の高速化
Claude / GPT-5
に「〇〇業界の主要10サイトのデザイン傾向、配色、UIパターンを一覧でまとめて」と投げると、サイトの構成を考えるのに役立つ情報が詰まったマークダウンで返ってきます。さらに「Figmaの競合分析テンプレートに落とし込めるMarkdown表にして」と頼むと、かなりありきたりなデザインに可能性が絞られますが、そのままコピペで完成レベルまで持っていけます。
ペルソナ・カスタマージャーニーマップの初稿作成
「30代共働き子持ち女性、年収800万、美容クリニック検討中」のペルソナを詳細に作らせて、NotionやMiroに貼り付けます。
サイトマップ・IA案の複数パターン生成
ECサイトのリニューアルで、現在のサイトマップはこれ、とテキストで渡します。CVRを上げるための3パターンのIA案を出して、と頼むと、誰かと議論するより多く、すぐに案が出ます。
2. コピーライティング
ファーストビューコピーの100案出し
「キャッチコピー100個、30文字以内、ターゲットは〇〇、トーンは〇〇」と頼むと1分で完成します。その中から良さそうな10個をピックアップしてClaudeに「この10個をさらに洗練させて」と投げるなど、ツールを使い分ける人が多いです。
SEO記事の構成案+メタディスクリプション
「〇〇というキーワードで上位10記事の内容を分析して、2025年時点で勝てる記事構成案を出して」と指示すると、H2見出しまで完璧に出てきます。
トンマナ統一
既存サイトの文章を全部学習させて「このトーンで新ページのコピーを書いて」と頼みます(Custom GPTやClaude Projectsを活用)。かなりの確率でトークン節約のためにCSSやJSを端折るやつらですので、現状は人間によるチェックが必須です。
3. デザイン工程
Geminiでのイメージボード作成
「ミニマルで高級感のある歯科医院のWebデザイン、参考イメージ、--ar 16:9
--stylize 300」などと入力し、クライアントに「こういうテイストはどうですか?」とすぐ見せられます。
ワイヤーフレームのテキスト→画像化
ChatGPTのCanvas機能やClaude Artifactsで「このワイヤーフレームの説明(テキスト)」を渡すと、即座にビジュアルワイヤーが生成されます。
実装済みサイトのデザイン改善案
スクリーンショットをGPTにアップロードして「このLPのCVRを上げるためのデザイン改善案を3パターン出して」と頼むと、具体的な修正案+修正後イメージまで生成してくれることもあります。
4. コーディング工程
HTML/CSSの爆速コーディング
Antigravityでエージェントモードで自走、コード吐き出し。
アニメーションの実装
「GSAPでこのようなスクロールアニメーションを作りたい」と説明すると、正確なコードが出てきます。ライブラリの活用も人間よりお手の物です。どこで覚えてきたのやら…。
アクセシビリティチェック
完成したコードを再度チェック。SEO対策も兼ねて。
WordPressテーマのカスタマイズ
「Bricks Builderでこのデザインを再現するためのカスタムCSSと設定を教えて」と頼むと、ほぼ完璧に出てきます。
5. 運用・改善段階
Google Analytics / Search Consoleデータの分析
GA4のデータをCSVでエクスポートしてGPTに投げ、「直近3ヶ月の課題と改善案を箇条書きで」と頼みます。
ヒートマップ分析
Microsoft ClarityやHotjarのヒートマップ画像をAIに読み込ませて「離脱が多い原因を分析して」と頼みます。
A/Bテストの勝ちパターン予測
2パターンのデザイン画像をアップして「どちらがCVR高そうか、理由と共に教えて」と聞くと、かなり正確に予測してくれます。
実際の制作フローの変化
【従来(2023年まで)】
企画1日 → 構成2日 → デザイン4日 → コーディング3日 → 修正2日 → 合計約12日
【2025年現在(AIフル活用)】
企画30分 → 構成1時間 → デザイン2日(AIで初稿は30分) → コーディング1日 → 修正1日 → 合計約5日
期間が半分以下、コストも大幅に圧縮できています。
注意点・現場のリアルな声
- 「AIが出したものをそのまま納品するとバレる」→ 必ず人間が手を加える(特にコピーとデザイン)
- 「クライアントにAI使ってることを隠す会社」と「むしろ積極的にアピールする会社」に二極化
- デザイナーは「AIをどう操るか」がスキルに変わった(プロンプトエンジニアリング能力が必須)
- コピーライターは「AIの初稿をどれだけ人間らしい言葉に直せるか」が価値に
まとめ
2025年のWEB制作現場は、もはや「生成AIを使わない=競争力が大幅に下がる」状態です。 重要なのは「AIに任せられる部分は徹底的に任せて、人間にしかできないクリエイティブやクライアント対応に集中する」ことです。
これからのWEB制作者に求められるスキルは
- 優れたプロンプトを書く力
- AIの出力を適切に編集・判断する力
- クライアントの真の課題を見抜く力
の3つと言えるでしょう。
生成AIは敵ではなく、最強の相棒です。上手く使いこなした人が、これからのWEB制作を制します。多分ね。
